姫島村は国東半島の北6キロの海上に浮かぶ、大分県唯一の一島一村の離島です。
四面を海に囲まれ、瀬戸内海国立公園としての美しい景観を誇り、また、周囲沿岸は絶好の漁場で豊かな海の幸に恵まれた環境にあり、沿岸漁業と車えび養殖の二大産業とする典型的な漁業立村です。
その姫島に、毎年春と秋、渡りをする蝶アサギマダラが、休息のために飛来します。
アサギマダラは、マダラチョウ科に属する前翅長40〜60ミリの渡りをする優雅な蝶です。春から初夏にかけて日本列島を北上し、秋には日本列島を南下して渡ります。その移動距離は遠く2000キロにも及びます。
姫島には「みつけ海岸」に自生するスナビキソウの蜜をもとめて、5月上旬頃から6月上旬頃にかけて南の地から、ピーク時には数千匹が飛来します。およそ3泊4日ほど滞在し、休息して花の蜜の栄養を蓄え、涼しい北の地へ飛び立ちます。
また、10月中旬頃その世代を交代した蝶が、北から暖かい南へと向かう途中で、「金地区」に生えているフジバカマの花の蜜をもとめて、姫島で休息します。
|