耶馬溪(やばけい)は、大分県中津市にある山国川の上・中流域の渓谷で、大正時代に新日本三景の一つにも選ばれた風光明媚な景勝地として知られています。
耶馬溪といえば紅葉で有名ですが、新緑も見事。
5月になれば色とりどりの新緑と奇岩がおりなす絶景を楽しみに、県内外からたくさんの観光客が訪れます。
森林浴の効能を紹介する際に、最近よく耳にするのが“フィトンチッド”。
フィトンチッドとは樹木などの植物が発散している殺菌力をもつ香気成分で、昆虫や動物たちに葉や幹などを食べられないようにするなどの効力があります。
森の中の空気が爽やかですがすがしいのはこれによる効果であると言われ、私たちの身体に触れると、香りによるリフレッシュ効果はもちろん、生理機能の促進、体調不良時の頭痛・吐き気の軽減などさまざまなよい影響を及ぼしてくれます。
ちなみに、桜餅や柏餅はフィトンチッドの抗菌・防腐効果を利用したもので、寿司屋さんのガラスケースにヒノキやサワラの葉を敷いているのも同様です。
このように新緑の季節は実はとても貴重なんです。木々の緑は視覚的に心を落ち着かせてくれるだけではなく、自律神経を安定させて、精神や体調を整えてくれるのですから。
若葉もみじのあざやかな緑に彩られた耶馬溪は、訪れるだけで心と体を優しく癒してくれます。
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