日田市は、北部九州のほぼ中央、大分県の西部に位置し、福岡県と熊本県に隣接した地域です。また、周囲を阿蘇・くじゅう山系や英彦山系の美しい山々に囲まれ、古くから「水郷(すいきょう)」と呼ばれるほど水資源に恵まれた町です。江戸時代には幕府直轄地・天領として西国筋郡代が置かれるなど、九州の政治・経済・文化の中心地として繁栄し、当時の歴史的な町並みや伝統文化が、今なお脈々と受け継がれています。
天領の優雅な面影を今に伝える、水郷日田の風物詩といえば「鵜飼い」と「屋形船」。豊臣秀吉の家臣が岐阜から鵜匠を連れてきて始められたといわれる日田の「鵜飼い」は400年の伝統を持ち、かがり火のもと、網さばきもみごとに鵜を操る鵜匠の技を眺めながら屋形船での水上の宴を楽しむことができます。40艘以上の屋形船が川面に並ぶ姿は全国でも長良川に並び称される規模で、爽やかな風を受けながら川の上でいただく料理は最高のぜいたくです。
屋形船は全長約10m、重さ1トンほどの川舟です。内部は畳敷きで、40名ほどが食事や宴会を楽しめます。日田温泉の旅館ではそれぞれが屋形船を有しており、一年中、優雅な川遊びを旅の皆様に提供してくれます。
気の合う仲間と「鵜飼い」を楽しみながら賑やかに、また、大切な方と二人でお月見などもロマンチックではないでしょうか。
豊かな水をたたえた三隈川が流れる日田市は温泉も豊富。川沿いの温泉宿ではゆっくりと温泉につかりながら、水郷日田の情緒を味わうことができます。
三隈川沿いの隈町は、豆田町と並んで、歴史薫る日田の中で最もその色合いを濃く残したところです。心地よく下駄の音を響かせながら、ゆかたでそぞろ歩きを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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<夕暮れの三隈川>
温泉旅館が立ち並び、屋形船が浮かぶ、情緒あふれるスポットです。
<三隈川に浮かぶ屋形船>
川面に映る幻想的な光に心が和みます。
<鵜飼い>
毎年5月20日から10月末日まで楽しめます。
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