臼杵市
無農薬栽培に挑戦「完熟甘夏」 |
Vol.15 |
目の前に青く広がる臼杵湾。ここ臼杵市の北部に位置する中津浦地区は、古くからの甘夏産地です。
太陽の光が良く当たる南に面した排水の良い傾斜地で、糖度の高い美味しい甘夏が育ち、主に北九州市などへ出荷されています。
井澤さんの甘夏園では、無霜地帯の特性を生かし、出荷直前まで樹上で管理する完熟栽培を行っています。さらに、通常の栽培管理をした翌年からの2年間は樹体管理を徹底し、無農薬で栽培しています。
甘夏の樹は、一本一本糖度の上がり具合や酸の強弱などが違います。さらに一本の樹の中でも上段や下段、北面や南面などで甘夏の美味しい時期が異なります。そこで、井澤さんは、樹ごとの性質がわかるようにマークを付け、さらに一本の樹でも中段の南面や上段の北面など、エリアごとに味を確認しながら収穫しています。
味の確認に使用する甘夏や樹上でのヒヨドリの食害などもあって、収穫できるのは生産量の3分の2程度となってしまいます。
井澤さんの甘夏は食べると、まず爽やかなフレッシュさを感じます。そして、甘味と酸味のバランスがとれた深い味わいを感じます。
最近、甘夏の皮を使ったピール(砂糖漬け)が作られるようになりました。甘夏の風味とほのかな苦みで懐かしさを感じる味です。
坐来大分では、4/11から井澤さんの甘夏をデザートで使用しています。ご賞味ください。
総合監修 金丸佐佑子(平成19年4月発行)
|
中津浦地区より臼杵湾を望む
樹上で完熟する甘夏
甘夏の花
坐来大分、デザートメニュー「甘夏プリン」
|