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[色 Vol.26] 由布市 / 〜金鱗湖(きんりんこ)〜

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大分|色|大分の風景

由布市

〜金鱗湖(きんりんこ)〜

Vol.26
 往古の昔、由布院盆地は山に囲まれた大きな湖だったといいます。
 霊峰由布岳の化神である宇奈岐日女神(うなきひめのかみ)は、力自慢の権現(ごんげん)に命じて、西の湖壁を蹴破らせ、湖水を奔流させると、やがて湖底から現在の盆地が現れました。

 この時、湖の底に棲んでいた一匹の竜は、急激に湖水が減少したため神通力を失ってしまい、身をもだえながら由布山麓岳本の地に行き、天祖神に、「この地に少しばかりの安住の地を与えてください。そうしてくだされば、ここに清水を湧き出させ、永くこの地を護りましょう」と訴えました。

 天祖神は、竜の願いは聞き入れ、「岳本の池」【現:金鱗湖】が残されました。その後、竜は再び神通力を得、雲を巻いて昇天したと伝えられています。
現在も竜は天祖神との約束を守っているようで、金鱗湖には清水が滾々(こんこん)と湧き出ています。

 昔は「岳本の池」(たけもとのいけ)、「岳ん下池」(たけんしたのいけ)と呼ばれていましたが、明治17年に、儒学者の毛利空桑(もうり くうそう)がこの地を訪れ、湖面から飛び跳ねた魚の鱗が夕陽に照り映え金色に輝くのを見て『金鱗湖』(きんりんこ)と名付けたと言われています。

 金鱗湖の地底深部からも清水と共に温泉が湧き出ており、その温度差のために冬の早朝には湖面から白い霧が立ち上りとても幻想的な光景が見られます。


○問い合わせ先
由布市商工観光課   TEL:0977-84-3111
由布院観光総合事務所 TEL:0977-85-4464

宇奈岐日女神社

金鱗湖(秋)

金鱗湖(朝霧)

金鱗湖(新緑)

由布岳(朝霧)

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