あなたの卒業の思い出は何ですか。
友達の泣き顔
セピア色に染まった校舎
通学路で見かけた菜の花の黄色
卒業の記憶と思い出を飾る色は、まさに十人十色でしょう。
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去る3月3日、大分県立佐賀関高等学校は、特別の卒業式を迎えました。
昭和23年に臼杵高校の分校として設立された佐賀関高校は、平成19年3月末をもって59年の歴史に幕を閉じます。
かつて企業城下町として栄えていた佐賀関町は、平成17年1月の大分市との合併時には、人口が全盛期の二分の一にまで減少し、少子化もあいまって、佐賀関高校では定員割れの状態が続いていました。
高台にある校舎からは、佐賀関の港や豊後水道が一望できます。青い海原に向かう漁船が描く波を追っていると、時間が穏やかに流れて行くのを感じます。
消えゆく母校に寄せる思い。
長い年月が過ぎ、佐賀関高校卒業生の心に甦るものは、教室で友と語りあい眺めていた青い海でしょうか。
(平成19年3月発行)
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生徒たちの通学路 大分川河川敷(府内大橋付近)
3月初旬から菜の花が咲き始めます。
佐賀関高校 正門
校内のバス停。もうバスがとまることはありません。
グラウンドから望む豊後水道。左は蔦島(つたしま)
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