大分県日田市は、昔から杉の産地として知られ、木材関連産業の集積地として発展してきました。 なかでも、伝統的な特産品の日田下駄は、天領であった江戸時代・天保年間(1830〜1844)に、代官が殖産興業のために奨励したことから発展しました。
当初は、桐下駄が中心でしたが、明治時代初期には、桐材の減少で杉下駄に移り、最近では木製サンダル及び下駄が好まれています。現在も、日田下駄は全国に出荷され、静岡、広島(松永)と並ぶ3大産地として知られています。
大分日田げた組合の組合長を務める高村武雄さんを訪ねました。
「下駄づくりは3月から8月の夏場までがピークで、木を足の形に切る木材加工と、鼻緒を付けたり塗装をする仕上げの2つの工程に分けて行います。」
日田下駄の特徴を伺うと「主に地域の特産品の杉を使って、木目の美しさを活かしています。杉は柔らかい素材で、実際に履いてみると素足に心地よく感じられます。」と教えていただきました。
人々の生活様式の変化や安価な中国製品の輸入などにより、日田下駄を取り巻く環境は年々厳しくなっています。このため、大分日田げた組合は、5年前に『天領日田げた』の商標登録を行い、基準を満たした商品にシールを貼ったり、材質や製造地などの品質を表示して、輸入品との差別化を図っています。また、伝統の技に加え、足形の形状や鼻緒のデザインなど現代の消費者ニーズに対応するための様々な工夫を行っています。
最後に、高村さんは「ぜひ多くの皆様に日田下駄を買って永くご愛用いただきたい。履いてみれば、『天領日田げた』の良さが分かると思います。」とおっしゃっていました。
ぜひ皆様も、天領日田げたの木の温もりや素足に優しい履き心地を感じてみてください。
※坐来 大分では、「日田げた」を販売しています。
[ギャラリー(物産販売)は、11:30より営業]
※坐来 大分では、7月14日(土)から31日(火)の間
『水郷ひた「水と森の恵み」フェア』を開催いたします。
(平成19年7月発行)
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●大分日田げた組合
大分県日田市玉川町3丁目3−2(高村木履工業)
TEL (0973)24−4659
FAX (0973)22−4420
●日田玖珠地域産業振興センター
地場産品の展示・販売拠点として、日田玖珠地域の
全ての特産品を豊富に取り揃えています。
大分県日田市三本松2丁目3−1
TEL (0973)22−3115
FAX (0973)22−3118
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かわいらしい親子ペアー下駄
お話を伺った高村組合長
素足に心地よい日田杉の下駄
豊富な商品が揃う日田玖珠地域産業振興センター(日田市内)
ギャラリー坐来(物産販売コーナー) ※坐来 大分では、酒類の販売は、行っておりません。
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