大分市(佐藤自然農園)
野菜本来の味と香り「金土野菜」 |
Vol.17 |
金土野菜(きんつちやさい)という表現がピッタリなのが佐藤自然農園の野菜です。
園主である佐藤さんは、「安全で安心して食べられ、本来の味や香りのする野菜」を消費者に届けたいとの思いから、7年程前に会社を辞めて野菜づくりを始めました。
佐藤さんの一番のこだわりは畑の土。
ススキなどの草や葉・木屑・牛糞を十分に混ぜて発酵させ、放線菌などの有益な菌が活発に働く良質な堆肥を作ります。これを畑に入れると空気・水・肥料・ミネラルを適度に含んだフカフカの「金の土」ができあがります。
「金の土」は草木由来のミネラルがバランス良く含まれています。土の中の肥料分は野菜が成熟する頃にはほとんどなくなりますが、光合成の力で糖やビタミンなどを蓄えていきます。こうしてミネラルが作る本来の味と香りの金土野菜ができるのです。
畑全体に一つの野菜を作る生産者が多い中、佐藤自然農園では一ヶ所でたくさんの野菜を栽培しています。常に30種類以上を栽培し、毎週10〜15種類の実・葉・茎・根の野菜をバランスよく東京や福岡のレストラン、県内外の家庭に販売しています。
【組み合わせ例:10品目】
ほうれん草、チンゲンサイ、サンチェ、サニーレタス、トマト、じゃがいも、大根、ブロッコリー、エシャロット、ねぎ
春から秋にかけては、虫を手で捕る作業が大変です。収穫時には、植えた量の半分しか出荷できないこともあります。佐藤さんは、無農薬で無化学肥料だから有機農業というだけではなく、安全で安心して食べられ、本来の味・香り・食感がする野菜を作ることを大事にしています。
坐来大分では、ダッチオーブン焼きや豊後牛の炙りサラダなどで、金土野菜をお楽しみいただけます。
総合監修 金丸佐佑子(平成19年5月発行)
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発酵中の草木堆肥
畝ごとに種類が変わる多品目栽培
葉の裏まで虫のチェック
豊後牛の炙りサラダ
(坐来大分のメニュー例)
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