今回は、大分県速見郡日出町で採卵される「豊の米卵」をご紹介します。
「豊の米卵」は日出町にある(有)鈴木養鶏場で生産されています。鈴木養鶏場は、成鶏16万羽、雛6万羽を飼養し、卵の生産だけではなく、加工・販売まで行う県内でもめずらしい養鶏場です。養鶏を始めて25年ほど経ったとき、採卵の際に少しひび割れて食べられるのに出荷できない卵をもったいなく思い、それを有効利用するため、地元のお土産品の製造をはじめたのをきっかけに自社で卵の加工品製造も行うようになったそうです。
お話しを伺った鈴木専務によると、卵の味や色は餌に大きく左右されます。一般的な鶏は主にトウモロコシを食べていますが、鈴木養鶏場の鶏は、国産の穀物飼料に大分県内の飼料用米をブレンドしたものを食べているので、トウモロコシだけを食べている鶏に比べ、卵の味があっさりしているという特徴があります。ご飯との相性が抜群で、あっさりした味わいの「豊の米卵」は卵かけご飯をはじめ、さまざまな料理に美味しく利用できます。
鈴木養鶏場では平成18年から飼料用米を鶏に与え始め、発生した鶏糞は堆肥化して飼料用米や野菜作りに生かしてきました。このような循環型の養鶏の実践や、アニマルウェルフェア(※)に対応した鶏舎の導入、従業員の福利厚生の充実や6次産業化への取組が評価され、平成25年度には(公社)中央畜産会が開催する全国優良畜産経営管理技術発表会で最高賞の農林水産大臣賞を受賞しました。
鈴木専務は「お客様の笑顔が一番の喜び。お客様から『ここの卵を食べたら他の卵は食べられない』というお声をいただき、美味しい卵を作るモチベーションになっている」と語ってくださいました。鈴木養鶏場に併設した直売所「すずらん食品館」では「豊の米卵」のほか、新鮮な卵を使ったできたての総菜やオリジナルスイーツなどを販売しており、お客様の声を直接聞けるのは、直売所をもつ鈴木養鶏場ならではの特権です。
今回ご紹介した「豊の米卵」は大分県フラッグショップ坐来大分の人気デザート「ほうじ茶プリン」にも使用されています。坐来でお食事の際には、「豊の米卵」のあっさりとした味わいとほうじ茶の香りを楽しめる「ほうじ茶プリン」を食後のデザートに添えられてはいかがでしょうか。
※アニマルウェルフェアとは、家畜の快適性に配慮した飼養管理のことです。
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お話しを伺った鈴木専務(写真左)。
鶏舎の周りには野鳥等によるウイルスの侵入を防ぐため、石灰がまかれています。
養鶏場に併設する直売所では、朝採りの卵や新鮮卵を使ったスイーツやお惣菜が売られています。
直売所の中には、その日に採れた新鮮な卵がずらりと並びます。
毎日12から13万個の卵が出荷されます。
(鈴木養鶏場HPより抜粋)
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