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[触 Vol.32] 由布市 / 〜由布岳(ゆふだけ)〜」

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由布市

〜由布岳(ゆふだけ)〜

Vol.32
  由布岳(ゆふだけ)は、大分県由布市に位置する標高1,584mの活火山で、円錐の形をしていることから『豊後富士』とも呼ばれています。古来より信仰の対象として崇められ、『古事記』や『豊後国風土記』にもその名が記されています。

 由布院のシンボルともいえる雄大で美しいその姿は、由布院盆地の多くの場所から望むことができ、新緑や紅葉、雪景色など四季折々の移ろいを楽しむことができます。年間を通じて県内外から多くの登山愛好家が訪れ、山頂からは、日本百名山の九重(くじゅう)山、宮崎県との県境にある祖母山、熊本県の阿蘇山などが眺望でき、天候がよければ福岡県の英彦山、長崎県の雲仙岳まで見渡せます。

 大分県の民話には、由布岳とその隣にある鶴見岳、南に位置する祖母山にまつわる言い伝えがあります。
 山にも男女があるようで、由布岳と祖母山の若い2つの男の山が、美しい女の山の鶴見岳に恋をしました。由布岳は自分の姿かたちを自慢し、祖母山は力強さを自慢しましたが、鶴見岳は優しく微笑むだけ。ついに2つの山は鶴見岳をめぐって争いを始めてしまいました。2つの山同士のぶつかり合いは甲乙つけがたく勝負がつかず、最後には鶴見岳にどちらかを選んでもらうことにしました。
 鶴見岳が選んだのはかたちがよくて優しい由布岳でした。祖母山は大いに悲しみ泣き続け、その涙が溜まった所が今の別府市にある志高湖と言われています。そして、由布岳と鶴見岳の目の届かない遠い南のほうへと去った祖母山は、その姿を誰にも見られまいと山肌一面に木々をまとってしまいました。
 一方、由布岳と鶴見岳は仲良く暮らし、2つの山の仲が熱いので、今も別府と由布院には、熱い温泉が湧き続けているということです。

 大分県は、世界有数の源泉数と湧出量を誇る「日本一のおんせん県」ですが、その数量の多くは別府と由布院で占めており、まさに大分県の持つ自然の恵みの賜物です。
 山のふもとに広がる由布院温泉にゆっくり浸かって、由布岳の荘厳で美しい姿を眺めながら、秋の深まりをぜひ体感してください。

由布岳(秋)

由布岳(初冬)

由布岳(冬)

由布岳 (春)

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